HiromiA

エフィ・ブリースト デジタルリマスター版のHiromiAのレビュー・感想・評価

3.3
「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024」で鑑賞。ファスビンダー29歳の時の作品。鏡を多用する映像、短いカット、白い暗転、セリフにかぶさるナレーションなど、当時にすればかなり実験的な手法だったのではと思ってしまった。ただ物語が、割と自由を享受してきた若い女性が、結婚を機に堅苦しい生活となり、息抜きが不倫騒動となり決闘騒ぎに発展、追い出され、恨みや後悔のなか死んでしまうという感じなので、後半は暗い。まあもっと自由を享受させてあげるとか、旦那と共に位をあげていくとか、そういったことならよかったんだろうけど、若くして位の高いしかもかなり年上の男性のもとに嫁ぐというのはやぱり酷でしたね。男爵の理想となる必要はないにしろ、それなりの節度は必要だったかな。それにしても古い手紙を見つけたぐらいで、決闘騒ぎに発展させたのは男爵自身。あの手紙を握りつぶしていれば何の問題もなかったはずなんだけど。あそこで激高してしまった理由は、エフィの些細な言動も関連していたのでしょうか。そこらへんがちょっと納得できなかっら。まあエフィが心労で死ぬほど衰弱したというのもなんだかなあ。人はそんなことで死んでしまうものなんでしょうかねえ。
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