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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声のKAKIPのレビュー・感想・評価

4.0
記録用
リドリー・スコット監督。

あらすじは前作主人公が死後の世界エーシュリオンで反逆の神へパイトスを捜索という任務を与えられ別のローマ人として転生し永遠の命という呪いを与えられ十字軍、世界大戦、ベトナム戦争で戦いアメリカの国防総省ペンタゴンで働くのであった、、。

というのが元々のニック・ケイブが脚本した没脚本でリドリー・スコットとラッセル・クロウがお気に召さなかったため企画は頓挫しました。

それから20年近い歳月を経てリドリースコットが珍しく自身の続編を描くことになりました。

当時のCGでは描けなかったクリーチャー猿、サイ、サメ。
ヒヒは南アフリカの駐車場で観光客を襲う映像から着想を得たそうです。
サメは実際にあった模擬海戦に水用生物がいたら面白そう!ということがきっかけで絶対ローマ時代にいなかったであろう動物であっても映像的に面白そうならアリ!という心意気がさっぱりしてていいですね。
サイは恐竜戦車的な車を製作してコロッセオを走らせていたらしい。メイキングが見てみたい。

歴史の流れもかなり順序や事実とはかけ離れていることから堅実な歴史物というよりファンタジーより受け取って欲しいということだろう。
内容も前作の焼き直しのような話でラッセルクロウがやった展開をポール・メスカルとペドロ・パスカルで分けラストでラッセル・クロウの意思も受け継ぐような熱い展開であったが役割も分断されたので少し前作よりもノリにくく感じる所もあった。

政治劇の方でも実際はデンゼル・ワシントン演じるマクリヌスが次の皇帝となり息子へと受け継いでいく。
冒頭の現在のアフリカに位置するヌミディアでの戦闘も時空を歪めてまで持ってきて黒人の奴隷出身者が登り詰めていくイコライザー出世物語でもあったがラストの分断されたローマの国民をローマの夢でまとめるのもアメリカを象徴する展開だったのかなと勘繰ってしまう。

グラディエーター3も構想されているらしいがまだまだ魅力的な暴君がいるので映像化が楽しみですね。
遡るならネロやカリギュラなどをやるだろし色々妄想できそうで楽しみです。
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