「青春ドラマ」にカテゴライズされるのかもしれないが、自分からすれば「近未来型SF仮想映画」といったところだろう。
親友同士のユウタとコウが思いついたいたずらを実行したことで大騒動に発展することから話が始まるのだが、作中のそれは「いたずら」ではなく、明らかな犯罪行為である。
若さゆえの主張の強さはよく見られるものだが、この映画にはその「若者の主張」があまりにも希薄で、ただのわがままな状態に映っていたのが残念。
監督の空音央氏は故坂本龍一氏のご子息とのことで、海外での生活が長いらしい。彼は日本の高校生をどのように捉えているんだろう。現代の高校生はあんなに馬鹿ではない。日本人を愚弄しているようにも思えてしまった。
ベテランの佐野史郎の存在感は大貫禄。さすがだと思った。