【なぜ支配者は規則に例外を認めたがらないのか】
よく「いったん例外を認めると際限がなくなる」と言われるけど、あれって、「ドラックはダメ。でも、コーヒーは例外」とすると、「コーヒーの覚醒作用があるこの成分によく似た成分からできているこの錠剤はなぜダメなのか」とか「コーヒーがいいならエナジードリンクもいいだろ」とか「その錠剤がよいならこちらの錠剤も効能がよく似てるぞ。成分はちょっと違くても効能は同じだからええやろ。」とか言われだして、類似性の論理でどんどん色んなものがOKになっていくからだと思う。実際、大人数で伝言ゲームをやると、最初の言葉と全然違う言葉になってしまうらしいんだけど、それと似たことが例外でも起きる。つまり、いったんコーヒーを例外として認めてしまうと、それとよく似たものたちがどんどん許可されていき、最後にはMDMAくらいまで許可されてしまうんだろうなと思う。要するに、「例外A≒例外B≒例外C≒例外D≒例外E≒例外F≒例外G」みたいな関係が成り立っている状況で、例外Aを認めてしまうと、例外Aと例外Gは似ても似つかないのに(すなわち、「例外A≠例外G」であるのに)、気づくと例外Gまで認めることになってしまうということが危惧されているんだと思う。
ただ、私からすると、そもそも例外をできるだけ少なくするよりも前に、むしろルールをできるだけ少なくする方向に舵を切る方が長い目でみたら良いだろうと思う。ルールがあればあるほど、自分の頭で考える力が萎縮してしまうから。