アーモンドフィッシュ

パンダザウルスのアーモンドフィッシュのレビュー・感想・評価

パンダザウルス(2024年製作の映画)
1.7
みなさんお元気ですか?現在、日本最西端・与那国島に来ています。さて、そんな最果ての地で鑑賞したのはマーク・ポロニアのパンダザウルス。

みなさんもご存知のように、今は猫も杓子も「サメ、サメ」と空前のサメ映画ブームです。そこでブームの派生を狙う監督たちは、クマだったり、カブトガニだったり、ナマケモノだったりと奮闘していますが、ポロニアが考えたのはパンダザウルス!どうですか?ここがポロニアのすごいところ。普通ならパンダで満足するところを、恐竜までぶっこんで何がしたいのかわからなくさせる。そこがポロニアの凄さなんでしょう。

物語は、こんな感じで展開します。動物園を経営する夫婦が難破した無人島で謎の卵を発見。孵化させてみると、なんとパンダと恐竜(ディノサウルス)を掛け合わせたような謎の生物が誕生。彼らは「パンダザウルス」と名付けたこの生き物を動物園で飼育しますが、予想通り(?)大脱走して大暴れ、というもの。

ですが!ポロニア監督はここで終わらせません。この物語全体がこの夫婦の妄想かもしれないという伏線を張るのです。マーク・ポロニア自身は精神科医として物語に登場します。このパンダザウルスは実在するのか、それとも幻想なのか。全く意味不明なストーリー展開の中に、大学教授やらYouTuberやらが絡んでカオス状態に!教授がパンダザウルスとは何かというのを延々と説明するシーンはもはや拷問の域でした。観客の忍耐力が試されるこの展開は、ポロニア監督の意図なのか、それとも単なる自己満足なのか、判断に迷うところです。

私自身、福岡から石垣までの飛行機の中でiPadを使って鑑賞しようとしましたが、あまりの斬新さと混沌に圧倒され、途中で力尽きて寝落ちしてしまいました。

いやいや、恐ろしいよ。まさに追随を許さないとはこのこと。今後、もし「パンダザウルス映画ブーム」なるものが起きたら、この作品は間違いなく「ジョーズ」的な伝説の立ち位置を獲得するでしょう。

もちろん私の妄想ですが。