ゆき

拳と祈り ―袴田巖の生涯―のゆきのレビュー・感想・評価

4.9
敬愛するfollowingのんchanのレビューに、これは観に行かねば💨と
のんchanのレビューアップ翌日、家族で連れ立って観に行って参りました。

❤️のんchanへ😫🙏💦
レビュー今頃になってしまってごめんなさい🙇‍♀️
憤りを収めるのに時間を要し、纏まらなくて🌀
よろしければ目を通してください✨

【感想】
こんなに憤りを覚えた作品は久し振りかもしれない。
私の中に最も強く生まれた感情“怒り”はどこから来たのかー

証拠とされた「5点の衣類」に最初は失笑したが、撤回することもなく主張しつづける検察に憤怒。この捏造は罪に問えないのか⁉️
この国の司法は狂っている❗️

なぜ、袴田巌さんが逮捕され、死刑を宣告されなければならないのか⁉️まるでわからない。
もはや正義とは呼べない、歪んだ何か。
理不尽な拘束こそが暴力であり、最大の罪ではないか。

タイトルの「拳(けん)」は“何か”を殴るために込められた力ではなく、
理不尽な暴力にこみあげる激情と苦痛、絶望を堪えるために込めた「祈り」かもしれない。

拳を握りながら3時間を耐えた。
(そしてパンフにも皺が寄ってしまった😭)
長かった。
でも、袴田さんたちは50年以上、耐え続けたのだ。

「ありがとう、て言っちゃったよ」😂
泣き笑いしながら検察側の控訴断念に歓喜する弁護団の涙を見て貰い泣きした。

漸く晴れて“自由”の身になった巌さん。
血糖値400には吃驚😱⚡️
※ 血糖値の正常値は、空腹時で約70~100mg/dL、食後で140mg/dL未満とされる
自由が何よりの薬と朗らかに笑う、巌さんの姉秀子さんが
朝食にたっぷりと色とりどりのフルーツをお皿に盛って出しているのを見て笑顔になる。
きっと、だいじょうぶ😌〃🫶💞

最後に「ボクサーくずれ」との呼称にも猛攻撃したい‼️
ボクシング🥊は素晴らしいスポーツです👏✨
それはこのドキュメンタリーでもよくわかる👍

のんchan、
あらためて素晴らしいドキュメンタリーを紹介してくださり、ありがとうございました🙇‍♀️
観た方の心に宿る感情についても伺いたくなる作品ですね✨

【※補足】
◼️「5点の衣類」とは…
パジャマで犯行に及んだはずが、いつの間にか衣類を着ていたことにすり替えられた以下衣類のこと。
・足が入らない小さすぎるズボン
・1年2ヶ月も味噌タンクに漬けておきながら不自然に薄い衣類の色
・DNA鑑定で被害者とも袴田さんとも合致しない血痕

◼️事件略年表
◆事件発生〜死刑判決
 1966年6月30日1家4人の殺害放火事件発生
 1966年8月18日袴田さん逮捕
 1968-1980年静岡地裁で死刑判決
 ※最高裁が上告棄却・死刑判決確定
◆再審請求
 1981-2008年第一次再審請求
 (地裁、高裁、最高裁いずれも棄却)
 2008-2023年3月20日第二次再審請求
 2014年静岡地裁が再審開始、釈放
 2018年東京高裁が再審開始取消
 2020年最高裁は高裁の決定を取消、高裁に審理を差し戻し
 2023年東京高裁で再審開始確定
 2024年9月26日に無罪判決

※個人的に、本件を「袴田事件」と呼ぶことに対しては抵抗がある

◼️詳細なパンフ
年表の記載も有り難いが秀逸は平野啓一郎氏のコラム🏆✨
(流石、作家先生は言語化が卓抜👏✨)

◼️第七藝術劇場の感想
普段は足を運ばない映画館ですが、綺麗に改装されてシートの座り心地もよく、
観客の集中力は凄まじいほど感じられました😳‼️
劇場内で食事厳禁(ドリンクはOK)とのルールが徹底されているのも好感🙆‍♀️

☃️2024-270-theater
ゆき

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