ロアー

『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -New Encounter-【Cinema Edit】のロアーのレビュー・感想・評価

3.6
舞台挨拶付きでの初日鑑賞。初めての3面ライブスクリーン体験でもあって、目が忙しかったけど隅々まで観れて良きだったし、音響もめちゃくちゃ良かった。

そもそも今作からキャストが一新されてしまって誰ひとり知らない状態なので、新作の前に今作の履修が本当に必須だった。お話もリセットされて初期のドラパの内容をイチから舞台で見せてくれたのは嬉しかったけど、説明不足だし急ぎ足過ぎて、ドラパをしっかり履修してない人にはわりと不親切設計。

新キャストはとにかくみんなダンスがうまくてキレッキレ!ただ、演劇パートになると途端に私は旧キャストを懐かしがる亡霊と化してしまって、時々啜り泣いてた。
でも銃兎はかなり原作の駒田さんに近い歌い方で良きだったな。それと足さばきがとんでもなくえっち。足さばきがえっちって表現、この先、銃兎役のYUKIさん以外に使うことないよ多分。ライブパートでも一人一人舐めるようにハンドサインで観客を銃殺してたし、舞台の端でダンサーたちの顎を撫でて籠絡しようとしてたのも知ってる。3面スクリーンだったから私、知っている。

あと新キャストでは一二三役の安藤さんがめっちゃ良かった!ダンスはキレッキレだしお顔も華やかな美人で、めちゃくちゃ一二三。
でもそんな一二三に見惚れてたら、ステージの真ん中でミラーボールを抱えながら頭で回転してるダンサーが出てきて思わず笑っちゃった。
ストーカーが男性に変ったせいで一二三が男女両方に優しい博愛の聖母になってて、独歩はそんな一二三の優しさにどこまでも着いて行くと言うだけで原作でのアシストはカットされ、先生もそんな2人に心動かされてチームに誘っていて、冷静になるとジュクの結成は改変入りまくりでよく分からん。先生はもっとこう、変わり者への興味という神の遊戯的な視点で2人をチームメイトに誘ってた筈。

小波津さんの先生はお顔がセフィロスみたいな整い方をしてるから、元殺し屋に説得力があった。
でもライブパートの時、先生がハートを作るみたいに独歩とハンドサインでコツンしてるのを見たし、ハンドサインしながらぴょんと小さく飛び跳ねてるのも見てしまって、え、先生...そんな氷の女王みたいなお顔しつつ、実はおかわいいですね?
他のディビが「お前たち最高だったぜ!」などと一言残してステージを去る中、ジュクは先生が優雅に白衣を翻し、3人揃って静かに去って行ったのがたまらなくて「私ジュク推しで良かった〜!」って噛み締めた瞬間だった。

最推しディビのオオサカは、おいちゃんが舞台の最初から最後までほぼ全ディビに対して悪いことをしてたのでついニヤニヤしちゃった。

飯田さんのろしょー先生は足がとんでもなく長くて、出てくる度に「足がとんでもなく長いな」って考えてた。でも前キャストの里中さんのろしょー先生で先生最推しになったと言っても過言でない私にとって、亡霊の鎖はやっぱり極太だった。騙されやすい性格やあがり症という、私が愛しているろしょー先生のトンチキ設定が微妙にカットされてたのも残念。
ストーリー改変上、今作のろしょー先生は結構尖ってて熱血ヤンキー少年マンガみたいな展開だったし、それを言えばナゴヤもブクロもだいぶ少年バトルマンガの熱さをかましててバッチバチだったな。

あと、簓がろしょー先生に詰め寄るところでめっちゃびっくりしちゃった。3面スクリーンだから真ん中は引きの正面、左はろしょー先生のお顔のアップ、右は反対アングルからの簓のお顔のアップだったんだけど、最推しのいる左スクリーンばっかり見ててふと右を見たら、簓が目をガン開いててびっくりした。びっくりしてここら辺のやりとり全部吹っ飛んだ。
そのすぐ後にも「♪俺の相方に何してくれてんねん」と静かに低くガチギレる簓を見せられて...え、何?知らん、知らん知らん。ここまでの簓がずっときゃっきゃしてたから、幼稚園児を見守る目で見てたのに、こんな風にキレる簓とか知らん(動揺)。

ライブパートでは、客席に降りたろしょー先生のハンドサインの振り方が引率すぎて、すごく遠くまで見渡して引率してて、その優しい笑顔を見た瞬間、ふっと亡霊から解き放たれたのを感じた。
この瞬間から私は、里中ろしょー先生のスンと済ました時のお顔と、飯田ろしょー先生の笑顔の優しさの両方を推して行くことに決めたよ。
ロアー

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