デジタルリマスターって最近すごく多い気がして、気になっているけど、なかなかそこまで手が回らないというか。わざわざリマスターされる作品は観るべき作品だと思うので可能なら観たい。今回はちょうど時間が良かった。イタリアの映画ってそんなに観たことがないんだけど、名作と言われるものは最後に一気に感情を別の方向に振られる作品が多いイメージ。『道』とか。この作品もかなり油断して観ていた。イタリアの小さな村にチリから亡命してきた社会主義者の詩人がやってきた。その村の男はその詩人のための郵便配達員としての職に就く。無知で純粋な男と知的な詩人との交流が始まる。詩人との交流で啓蒙された男にとって、その出会いは幸福だったのだろうか。これがアメリカ映画ならみんなも納得、プリティ・ウーマンだ。ヨーロッパ映画だとそうはいかないね。でもそれでも男は幸せだったと思う。淡泊な映画なのに、最後に鼻水をすする音が結構聞こえた。観客は6~7組くらいしかいなかった。