【現代に向けたメッセージ③】
※日本劇場初公開 ベット・ゴードン三部作③
フェミニズムが強調されがちだが、この映画「ヴァラエティ」については、ちょっと視点を変えているのではないかと感じた。
ヒチコックの「めまい」に着想を得たという点は分かるが、一部には女性が男性しか立ち寄らない映画ヴァラエティに関わり、男性の観客に興味を抱くことによって、女性が男性の一部を侵食しているという見方があるのに対し、僕はいつの間にか従来の男性社会の中に女性が取り込まれてしまっていくような感覚を覚えたのだ。
観る人によって感じ方は異なるのかもしれないが、現代でも父権主義や典型的な男性中心の権力構造を擁護する女性が多いことを考えると、単純な男性対女性の構図だけでは捉えられない、或いは、解決できないことがあるのだと示唆しているようにも思える。
現代の僕たちにも共通なところだ。
個人的に鋭い視点で社会を描いていたんじゃないかと考えた。