小学生の女の子が、離婚する両親への気持ちに整理をつけるまでの一夏の物語。
相米慎二 監督、1993年の作品を4Kリマスターでリバイバル上映。
梅雨の時期の水無月から始まり、祇園祭、五山の送り火、盂蘭盆会と、京都の情緒がたっぷりと詰まった京都映画でもある。実際に行事が行われている街中での撮影は、今なら絶対にできないだろうと思う。
京都映画あるある、鴨川べりに祇園囃子は聞こえて来ないだろうとか、そこからそこにワープ？ とかはご愛嬌。
母親役に 桜田淳子。「花の中3トリオ」の中で一番好きだったのに、統一教会の合同結婚式などあって引退してしまったのが残念。この騒動があったのが、本作の撮影直後と思われる。
桜田淳子 といえば秋田出身だが、違和感のない京都弁で好演。ちなみに、田畑智子 も 中井貴一 も京都出身とのこと。
さて肝心の、離婚を巡るストーリーなのだが、両親の身勝手さにも、娘の振る舞いにも違和感が拭えず。終盤の娘の心象風景に至っては解釈に困ってしまう。小学生の 田畑智子 は実に可愛いのだけど。
