アメリカ西部・モハーヴェ砂漠のモーテル“バグダッド・カフェ”にたどり着いたドイツの旅行者ジャスミンと、カフェに集まる個性的な人々たちの交流を描いた傑作映画。 日本では1989年に公開、その後1994年にノーカット版が公開されヒットを記録した。なんと初公開から35年経った今4Kレストア版のリバイバル上映。ずっと観たいと思っていたけどどのサービスでも配信されないのですぐチケット購入🎫!
ウェス・アンダーソンみたいな鮮やかな色彩でめちゃくちゃ可愛かった。4kレストアと言ってもガサガサ感は失われてなくてとても良かったです。ポスターにもなっている給水塔のシーンはアイコニックすぎる。まじでおしゃれで可愛い。画面の可愛さは好みドンピシャ。空の色がマジで綺麗。
アメリとか、かもめ食堂に近いような空気感がある。かもめ食堂好きな人は確実に楽しく観れるよ。登場人物が変人でシュール。私は店員のカヘンガが一番好きだった。なんにも動じない感じね。
ジャスミンが自己開示して、ブレンダと打ち解けるが、その描写が本当に少しなのでそこの物足りなさがあった。でも描かれない部分で2人はたくさんの交流があったのだろうし、そこをあえて直接表現しない、察しろよという映画なのだと思う。ジャスミンはバグダッド・カフェで居場所をみつけて家族の一員になるけど、彫り師の女性が「仲良すぎ」と言って去ってっちゃうとこも好き。多分私もあの世界にいたら、そうなるタイプの人間だと思う笑 そういう余白のある映画だった。
最初はよく分からない太った外国人としか思わないのに、どんどん魅力的になりむしろセクシーに見えてくるのが凄かった笑 それだけジャスミン役のマリアンネ・ゼーゲブレヒトの演技力と監督の演出が良かったのでしょう。
「あらゆる肌の色、バックグラウンド、信条の違いを理解し受け入れる温かさを描いたこの物語は、現代における癒しの源になるのだと感じたんだ」
― パーシー・アドロン監督