ALBAのOdyssey

アンダーワールド:エボリューションのALBAのOdysseyのレビュー・感想・評価

3.4
~混ざり合う血筋の謎、古の吸血鬼と狼男が織りなす系譜の拡張~

「アンダーワールド:エボリューション」は、前作「アンダーワールド」(2003年)の直接的な続編として制作され、ヴァンパイアの戦士セリーン(ケイト・ベッキンセイル)と、人狼(ライカン)との対立に新たな展開を加えたダークファンタジーアクションだ。今回は、ヴァンパイアとライカンの始祖にまつわる壮大な血統の秘密が明かされ、それまで以上に歴史的要素とロマンスが強化されている。

荒涼とした都市や古城など、ゴシック色の強い美術とトーンは前作と共通しており、銃撃戦や肉弾戦も引き続きスタイリッシュな演出で進行。ヴァンパイア族と狼男の長き因縁、そして二種族の祖先の“封印”が物語の大きな鍵を握る。セリーンとマイケル(スコット・スピードマン)の絆が深まる一方で、歴史の闇に封じられた真実は、両者にさらなる試練をもたらす。

おすすめのシーンは、古城で行われるクライマックスの対決。壮麗かつ暗鬱な雰囲気の中、長年眠っていた存在が目覚め、種族同士の争いが新たな段階へと突入する。前作の世界観を引き継ぎつつ、さらに深い背景を補完してくれる続編であるため、シリーズファンなら楽しめること間違いなしだ。