Omizu

ギルバート・グレイプのOmizuのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
2.9
【第66回アカデミー賞 助演男優賞ノミネート】
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』ラッセ・ハルストレム監督がピーター・ヘッジズの同名小説を映画化した作品。アカデミー賞では助演男優賞(レオナルド・ディカプリオ)にノミネート、キネマ旬報ベストテンでは第5位に選出された。

ジョニー・デップ×レオナルド・ディカプリオという今考えると最強の布陣もここでは不発。ハルストレム監督の月並みな演出に引っ張られた凡作という印象。

ハルストレム監督は「詰めが甘い」という印象があるのだが、本作もまさにそう。結局何が言いたいのかよく分からない。終わり方もこれでいいの?何も解決していないと思うんだけど…

昔は美人だった母、知的障がいのある弟、トレーラー暮らしの女性、どれもが中途半端な描写。雰囲気だけはいいのでなんとなくいい話っぽく見えるが結局のところ自己破壊して終わりってなにそれ。

ジョニー・デップやレオナルド・ディカプリオの役者陣もあまり美味しくない使われ方。せっかくジョニー・デップが主役なのに全然輝いていない。ディカプリオはこの頃からこんな演技もできるんだという驚きはあるがキャラクター造形が甘いのでやはり輝いていない。

中途半端な話に浅いキャラクター造形、月並みな演出とハルストレム監督の悪いところが出た作品だと思う。名作とされることも多い映画だがそれは過大評価だと思う。凡作。
Omizu

Omizu