生まれてからずっと地下牢に繋がれ、歩くこともままならず、言葉はおろか自分以外に人間がいることすら知らなかったカスパー・ハウザー。ある日突然解放され、片手に騎兵大尉への手紙を握りしめて外の世界に放り出…
>>続きを読む実際にいたカスパー・ハウザーという人物の半生を淡々と描いている作品。
いわゆる聖痴愚の物語なんだけど、教育を受けるにつれて市政の人々の常識を少し揺らしてゆく所が面白い。たまに夢のシーンの描写があるけ…
どうして自分はこの世に生を受けたのか、なんのためにここで生きているのか、なぜこんなにつらい思いをしながら日々を過ごさなければならないのか、どうして自分はこんなにも世界に対して無力なのか、人間はじぶん…
>>続きを読む過剰な演出でこちらの感情をむりやり支配しないので、コメディにもサスペンスにもミステリーにもなる
主役の顔がとにかく印象的で忘れられない。見た後は何を見たのかわからなかったが、何年か経ってもふと思い…
思考する事が出来るのは言葉を知っているからで
そもそも言葉を知らなければ思考する事もないのだろうか
カスパーハウザーは永遠の謎である
演じたブルーノS氏の人生もまたカスパーと同じくらい切ない
ヘ…
19世紀にあった実話。鎖で繋がれた青年に手紙を持たせ、立派な邸宅前に放置する父親。そこで教育を受けた青年は、哲学を基本とする言語、思考を習得。しかも正直族、嘘つき族の見分け方なんてユニーク。映画作家…
>>続きを読む「1828年の聖霊降臨節の日曜日 N市で身元不明のひどい身なりの青年が保護された。この男は後にカスパー・ハウザーと名付けられることとなった。
彼はろくに歩けず、たった一つの語句しか喋れなかった。言葉…
30年程前に観て衝撃を受け、実在人物カスパー・ハウザーに興味を持ちましたが、ネットで何でも詳しく調べられる昨今、カスパーについて散々調べた上で再見してみたら、史実にかなり忠実に描かれているなあと感心…
>>続きを読む社会化されてない存在の目を通して紡ぐ社会批評。特に神についての対話は実に鋭い。キリスト教信者の「『自然な状態』で神の存在を感じたことがあるか?」という質問自体が、自然状態での神の不在を前提としている…
>>続きを読む