カウリスマキ流のふざけたブラック・コメディという趣向で試行錯誤の感じを見受けられる。初期の佳作。
ウィリアム・シェイクスピアの『ハムレット』を現代企業に置き換えてシニカル且つドタバタした成り上がり坊ちゃんの犯罪劇みたいに仕立てている。
この監督の映画は爆笑というよりは冷笑、という毎回同じパターンなので少し観ていて気取ってる印象も受ける時もある。無愛想で素直じゃないとうか。
クライマックスはほぼ即興で撮られた実験的な雰囲気が強い、カウリスマキの挑発的コメディといった所。低予算なのに、なかなか独創的でシュールな作風が個人的にツボ。