やはり今日は昔の『ドラえもん』を観ちゃったよ。
覚悟はしていた。
数年前から認知症を患い、介護が必要となっていたこともニュースで聞いていたからだ。
大山さんのドラえもんの声をもう二度と聴くことができないというのは分かっていた。
私の世代では、ドラえもんの声といえば大山さんであり、街でドラえもんのグッズを見かけると、やはり大山さんの声がリフレインしてくる。
のび太やしずちゃん、ジャイアンやスネ夫は他のアニメのキャラ(未来少年コナン、ワカメちゃん、トンズラー、殿馬etc……)もあてていたので、耳馴染みがあったが、大山さんといえばドラえもんになっちゃう。
大山さんが、ドラえもんをやってる間は声優の仕事はドラえもんだけにしていたというのもあるが。
小学生の頃、熱を出して学校を休んだ時にテレビ見てたら、ふっるいアニメの再放送をやってて、大山さんの声が聞こえてきて驚いた。
慌てて新聞のテレビ欄を見て、それが『国松さまのお通りだい(ハリスの旋風)』というアニメだと知った次第。
大山さん、もともとはガキ大将っぽいキャラをあててたのね、
で、国松の子分的なキャラの声が小原さんで、ドラえもんとのび太やんと思ったのを覚えている。
しかし当時、なんであんな変な時間帯(平日の午前10時とか)にアニメなんてやってたんだろ。ビデオとか無い時代なのでテレビ番組はリアルタイムで見るしかなく、どういった視聴者層を狙ってたんだろう(笑)。
この映画、私は当時劇場で鑑賞した。
予定していた日に、この映画ののび太ばりに熱を出し、延期になったことを覚えている。子供だったので、その間に終わってしまったらどうしようと不安でたまらなかった。
コロコロコミックで原作漫画を読みつくしていたのでストーリーなんて全部頭に入っていたけど、夢中で観たなあ。
久々にこの映画を観たが、当たり前のことだが、古いね(笑)。
どちらが好きかといえば、『2006』の方であろうか。
(というか、こっちの映画もすでにして18年前なのかよ笑。時のうつろいは残酷だ。)
でも、当時、ドラえもんはここまで国民的なアニメではなく、まだまだ子供のためのものだったのである。
しかし、物語は全然子供用じゃないね。
現実的ではない部分にも、いちいち納得の行く説明がついている。
のび太が孵化させた恐竜が、ちゃんと当時日本近海に生息していた恐竜だとか、「エラチューブ」なんて単に「海の中でも息ができる」でいいのに「海水から酸素が吸える」とかタケコプがバッテリーで動いてるとかさ。
あと、泣かせに行ってないのがいいよ。別れの場面もあっさりしている。
『2006』の方は、ここ感動するとこですよ的なところが唯一鼻につくというか私の気に入ってないところである。
90歳、老衰ですか。
むかし何かで、最も幸せな亡くなり方と書いてあったような。
寿命がつきたということなんですよね。徳の高い人だったのかなあ。
ずうっと長い間、子供たちの憧れを演じてこられ、それにはやっぱり大変なこともあったでしょう。(風邪をひけないとか事故にあえないとか)
直接「がんばれ」って言われなくても、この人の声で元気が出たり、励まされたりしたこともいっぱいあったよ。
悲しいことがあっても忘れられたりしたよ。
子供の頃に、あなたの声でどれだけ楽しませてもらえたか。
長い間ありがとうございました。
どうぞごゆっくりお休みください。