『ひろしま』『きけわだつみの声』の関川秀雄監督作品。実際のニュース映像・ドキュメンタリー映像を入れた庶民、軍人、内閣、新聞記者、ラジオ作家の群像劇。
終戦前夜の宮城クーデターまで入り、人びとが混乱の中でどのように考え、どのように行動していたかを今そこにいるかのような臨場感をもって伝えている。
『ひろしま』でも思ったことだが、正しい正しくないのジャッジをせず、幅広く人びとの声を拾っている。内閣、軍隊のシーンには既視感あったがドラマチックな演出はなく、自然に感じられた。
ラスト近くの玉音放送のシーンと、ラジオ作家と板金職人の会話が、落語みたいで、全編に渡って硬派なつくりが、突然柔らかくなるのはせめてもの庶民の抵抗か。1952年、『ひろしま』の前年に作られている。
Amazon primeの東映で本作を観終わったら、勝手に中川信夫監督の『深夜の告白』が始まった。一旦消して、再度探してもどこにも見つからない💦深夜の怪…
またもやレビュー1番目
(Amazon prime の東映)