私の憧れの大沢たかおの憧れの金子正次の『竜二』。昨年、ジャック&ベティでのリバイバル上映を見逃してしまい残念に思っていたら、先日、WOWOWでの放送があり有り難かった。
所謂ヤクザ映画に出て来るめちゃくちゃ強いとか恐いとか格好良いとかいうヤクザではなく、竜二は人間味があって家族がいて自分の生き方に悩んでいる。その佇まいが自然な感じがして、竜二=金子正次という感じがしてしまった。何でだろう?特別容姿が格好良いわけではないけど、歯を見せてニカッと笑う姿にキュンとなってしまったし、上手く言い表せないけれど、天然の人たらしの要素を感じたな〜。
その後輩たちは、もっと恐くなくて鈍臭くて可愛かった。ドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』に出て来たヤクザに憧れつつも、実際の所、行き場が無くてヤクザになったような若い男の子がいたな〜と思い出した。後輩役の桜金造が若い。堅気の仕事で出て来る笹野高史もビックリするほど若い(当たり前だけど)。
竜二の奥さんの極妻としての覚悟が凄かった。そして、これから日本がものすごく豊かになって行くという頃の昭和の街並みに、胸が切なくなった。人生も後戻り出来ないけれど、時代は後戻り出来ないし、選べないからな〜。