Omizu

アイリスのOmizuのレビュー・感想・評価

アイリス(2001年製作の映画)
3.7
【第74回アカデミー賞 助演男優賞受賞】
『あるスキャンダルの覚え書き』リチャード・エアー監督がジョン・ベイリーの回想録『Elegy for Iris』を映画化した作品。ベルリン映画祭コンペに出品、アカデミー賞では主演女優賞など全3部門にノミネートされ助演男優賞(ジム・ブロードベント)を受賞した。

ジュディ・デンチ、ケイト・ウィンスレット、ジム・ブロードベントの演技合戦が楽しい。内容は重いがどこか軽やかさもある作品。

アルツハイマーを扱った作品というだけで今まで後回しにしてきたが、キャストに惹かれて鑑賞。思った通り記憶をなくしていく描写が辛く重い作品ではあったが、アイリスの魅力的なキャラクターはとてもいい。

過去も夫も全てを忘れていくアイリス、知能レベルが高い人ほど症状が出やすいらしい。モデルのアイリス・マードックも知的な作家であり、言葉が出なくなってきてしまう。

主要三人は名演をみせ、妻に献身的に尽くす夫を演じたジム・ブロードベントはアカデミー賞に相応しい名演。重く辛い話だが観てよかったと思える良作ヒューマンドラマ。
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