ユウト

隣の女のユウトのレビュー・感想・評価

隣の女(1981年製作の映画)
5.0
フランソワ・トリュフォー監督1981年作。
この作品のあと遺作『日曜日は待ち遠しい』を撮り、52歳で死去。

トリュフォーが亡くなった52歳を僕は越え、
「隣の女」をリアルタイムで観た高校生の時
(新宿シネマスクエア東急で鑑賞)の感情も
思い出したりする。
あの時の気持と今の気持と、行ったり来たりもできる。

トリュフォーは堂々としていて中身はとても繊細。
作品も。
しなやか、そうでいて、いきなり折れてしまう様な脆さもある。
「隣の女」は愛するふたりが愛すれば愛するほど幸せで甘く、それなのに苦しい。
がんじからめにしていく、なっていく。

ジェラール・ドパルデューとファニー・アルダン。
2人ともデカく堂々としているのにドパルデューは時々幼い少年みたいな顔をするしファニー・アルダンはゆっくり壊れていく。
こうなるしかない宿命を止めない2人。

いつ観ても、やはり苦しい気持ちになる。
あの2人の感情が自分に染みるような感じがする。
ユウト

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