【第75回アカデミー賞 助演男優賞受賞】
『マルコヴィッチの穴』スパイク・ジョーンズとチャーリー・カウフマンが再びタッグを組んだ作品。ベルリン映画祭コンペに出品され審査員グランプリを受賞、アカデミー賞では脚色賞など全4部門にノミネートされ助演男優賞(クリス・クーパー)を受賞した。
メタ構造は面白いが全体としてはそんなに入り込めなかった。コメディに分類されているけどそんなに笑えるところはなかった気がする。
ニコラス・ケイジ、メリル・ストリープといったキャストは好演しているが、特段すごい演技をみせているかというとそんなに。正直鑑賞から少し時間が経ってあまり覚えていない。
『マルコヴィッチの穴』で極めた奇妙な話を超えてはこなかったという感じ。もちろん変な話だし、不条理劇としてよく出来てはいるんだけど影が薄いというか。『マルコヴィッチの穴』ほどのパンチがないというのが正直なところ。
面白いし観る価値はあると思うけど、自分の中でいまいち影が薄い映画になってしまった。悪くはないけど特別記憶に残る作品ではないかなぁ。