【ファム・ファタルの意義】
カウリスマキによる敗者三部作の最終章。とにかく映像がソリッド、で、とにかく地味!な世の中の負け犬に捧げる詩。
フォーマット自体はハリウッドのフィルムノワールのような体裁で『イヴの総て』のアン・バクスターを参考にしたと思われる男を罠にかける【悪女=ファム・ファタル】が全面フィーチャーしている作品だ。
確かにカウリスマキ流の語り口は巧いし脚本も良く出来ているんだけど、過去作と比べて些かパワーダウンした印象も感じる「トホホ〜」な出来のフィルムノワール風ドラマとなった。
これ以降、ぼくはカウリスマキ作品を観ていない。最近の『枯れ葉』はどうなんだろう?🤔