親に捨てられてしまった4人兄弟の姿を観ているのは苦しい。親からは捨てられているのに、兄弟で一緒に暮らしていくことを望み、自分たちだけで何とかしようとしている彼らはいじらしい。親からの戒めを破っていき、経済的にも困窮し、少しずつ状況は緊迫してゆく。何かが起こりそうな気配が漂う。悲しみの中で映画が終わるが、それでも彼らの人生は続いていく。いいことが待っていますように、そんな気持ちになる。全体的に非常に抑えの効いた演出で、特に子供たちは演技をしていないかのようだ。それが、この映画を真に迫るものにしている。