〜西部劇の終わりと善悪の彼岸〜
(午後ローで観たので再レビュー)
全ての「西部劇」を「神話」だとしてかなぐり葬り去ってしまった衝撃の一作
「許し難き敵を華麗に捌くことによるカタルシス」という西部劇おきまりのプロセスを全否定
本作には明確な善悪は存在せず、一人一人が深いキャラクター性をもった「許し難き存在」として描かれている
心安らぐような情緒深いメロディーが包む、西部の母なる大地
かつてここまで美しく彩られた西部の景色を観たことがあっただろうか。
名作『ウエスタン』を彷彿とさせる、エモーショナルな情景には心を奪われる
随所に散りばめられたセンセーショナルなメッセージにも注目。
アメリカが辿ってきた歴史を今一度考えさせられるものがある
…あらゆる西部劇を「フィクション」として一蹴する、イーストウッド最後の西部劇に相応しい完璧な一作です