記録用
スティーブン・J・アンダーソン監督作品
ドン・ホール監督作品
実は正当な続編!?
ウォルトディズニーアニメーション51作目。
オリジナルクマのプーさんは当時経営が傾いたディズニーが長編を作る現場や資金が削られる中製作された中編を繋いだものが1977版「クマのプーさん 完全保存版」だ。
当時はプーさんは原作のイギリスですでにグッズ展開などもされている状態だったので権利関係で揉め暗黒期の象徴の様なキャラクターであった。
つい最近までも権利関係では訴訟が続いていた。
作画を製作の都合上ジャングルブックのモーグリのトレースを行いクリストファーロビンなどが描かれている。
これらは有志がまとめた映像がYOUTUBEなどで確認できる。
この様な状況から復活できたのはTVシリーズや日本でのグッズ展開が大きいだろう。
その後ハリウッドで殿堂入りまで果たしたプーさんだがディズニーキャラクターとしてのディズニー社のアピールとして製作されたという意図もあったのだろう。
そして内容であるがオリジナル版やその後の作品へのリスペクトを感じられる内容でさらにナンセンスギャグをこれでもかと乱れ打ちしつつキャラクターの可愛さが打ち出されていて面白い。
オリジナル同様にプーさん達の実写ぬいぐるみシーンから始まり本の印字を駆使したメタ的なギャグまで再現、中編のオムニバスだったのを意識していくつかのストーリーがよりシームレスに感じられる構成も良かった。
オリジナル版のラストでクリストファーは今後「学校」へ行ってしまい今後幼少期の頃の「何にもしない」ことができなくなってしまうことを告げる。
その「何もしない」ことをプーさんにこれからも続けてもらいクリストファーロビンのことを忘れないことを約束して終わる。
プーさんは幼少期のころのイノセントの象徴だ。いつかは失われてしまうが100エーカーの森ではいつまでもそれが存在し続ける。
今作のクリストファーロビンはオリジナル版よりも成長していて格好も学校の制服の様なものを着ていて新学期のため100エーカーの森から姿を消したことが騒動につながります。
つまりオリジナル版での数年後の進学後の物語なのです。ということはオリジナル版からの正式な続編のような立ち位置にありその後も時々顔を出してくれていたそうです。
プーさん達の可愛さがホント最高で「プーのおばかさん」と言いながらまたみんなに会いたくなる最高の続編と言えるでしょう。