このレビューはネタバレを含みます
レスリー・ハワードvsボギー
悪女じゃないデイヴィス
砂漠に蒔いた種🏜️
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📍あらすじ
砂漠の給油所の娘ガブリエルはギャビーと呼ばれている。生まれ故郷で母のいるフランスに行くことを夢見ながら、父と酒浸りの祖父と共につまらない日々を送っていた。ふらりとやってきた流れ者の作家アランの知性に惹かれる。しかしギャビーに想いを寄せる下働きのボーズは嫉妬する。砂漠には悪党のデューク・マンティ一味の影が迫っていた。
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ハワードとボギーってありそうでなかった組み合わせ。
当時のワーナーの若手が勢揃い💫
戯曲の映画化なので台詞が素敵でした。
ボギー晩年の「必死の逃亡者」的なシチュエーションなんだけど、悪党に占拠された閉鎖的な空間でもボーズとギャビーは色恋のことで頭がいっぱい🤣ギャングそっちのけでその手の話で揉めてるのはウケる。ただ広いだけで自由などない砂漠の果ての若者の素直な欲求。
んで肝心のデュークも悪党でありながら国境に辿り着けたのに、恋人と待ち合わせしてるから留まっているわけで意外にもロマンチストで青臭い。
緊迫した状況でアランが恋愛観、死生観、男女の違いなんかを語っちゃう。この辺りは作家らしいし、キザで嫌なやつだなーと思ってたら語るだけでは説得力がないのでまさかの命を賭けた提案をデュークに申し出る😳
レスリー・ハワードの役を初めて魅力的だと思った。
そして原作がいいのだろう。
チザム夫人の"結婚は契約"と言わんばかりの名台詞も忘れ難い。
『彼は私の魂を奪い借用書の上に写し取り金庫の中へ永久に閉じ込めてしまった』
「砂漠の逃亡」としてリメイクされている。
2025年おうち鑑賞No.12
1月No.12