冒頭、消防隊が出動する場面から始まるのだが、彼らの目的は隠されていた本を見つけ出して焼く事。
そう、この映画の中の消防士の仕事は、家を鎮火させるのではなく、焚書をする事なのだ。
言論統制、情報の規制などは、中国、韓国を見れば現代でも行われているし、
またこの日本でも、インターネットがあっても、その情報が正しいかどうかは分からない。簡単に偽情報を信じてしまう。
後半、空を飛ぶ人も出てきたけど、最近イギリスで開発された空飛ぶスーツとそっくりで笑ってしまった。
主人公の妻はテレビに心を奪われて、自分で考える事を止めてしまっていたけれど、私自身、本を読むよりもテレビを点けっぱなしにしてる事が多いから、ここに描かれている事は、現代にもかなり当てはまっていると思う(苦笑)。
主人公モンターグの妻と、本の楽しさを教えてくれた女優さんは同一人物なんですね。
全く別人と思って観ていました。
1966年の作品なので、建物や家の内装が“モダン”に出来ている。
私は70年の大阪万博を思い出しました。
本を奪われた人たちがとった行動が、古代の吟遊詩人みたいだったのも面白かったです。