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ウルヴァリン:X-MEN ZEROのワンコのレビュー・感想・評価

ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009年製作の映画)
5.0
【ローガンと戦いの始まり/X-MENウルヴァリン三部作の①/X-MEN&デップ祭り4️⃣】

もともと、コミックの「X-MEN」は、アフリカ系アメリカ人など白人以外の人種、クィアなどの性的少数者、思想的には社会主義者、ユダヤ教も含む非キリスト教系の信仰を持つ人々への差別を背景に考えられたとされている。

現代社会にあっては、いわゆる”普通の生活”には馴染めないものの何かに抜きんでた能力を見せる発達障害の人のことなども考えさせられる。

有識者の中には、発達障害は進化のひとつだと言う人もいるぐらいだから尚更だ。

特に専制国家では、特殊能力を持つように思える人間を支配や軍事に利用しようとしたなんてことはまことしやかに言われていて、旧ソ連の超能力者研究なんてのはそれに該当するだろう。更に、帝政ロシアの時代のラスプーチンは元々は預言者だったと言われたりしているし、あの国はリアルにそういうのが好きなんだろうなと思ってしまう。

この「ウルヴァリン:X-MEN ZERO(オリジナルタイトルは「X-MEN ORIGINS」と複数)」は、「X-MEN」のオリジナル三部作で活躍するミュータントや、更に、デッドプール(ウェポン-IX)まで登場して、思い返すとスピンオフとは云え重要な作品だったのだと感じる。

それにヒュー・ジャックマン演じるローガン(ウルヴァリン)のこのシリーズのけん引力はすごいのだと改めて感じる。

それにヒュー・ジャックマンはこの作品では製作にも加わっている。

さまざま能力を持つミュータントのバトルはもちろん、ローガンの生い立ちやその後、ビクターとの関係、アダマンチウムとな一体どんな鉱物なのか、ストライカーがどのようにしてミュータントに対する恨みを募らせたのか、スコットやチャールズも登場し、更に、これ以降の展開を示唆することから、オリジナル三部作をもう一回観ようなかなと思わせるような作品でもある。

これまでの「X-MEN」シリーズ4作のなかでは、1作目とこの作品は特に好き。
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