本作はずいぶん前に観たのだけど、レビューが空だったので、きちんと書き込みます。
Amazon primeで「マンハッタン」を観て、続けて出てきた本作をそのまま鑑賞。ウディ・アレン作品は“退屈”っていうイメージだったけど、「マンハッタン」がとても良かったのと、ファッションとかインテリアとか小道具が素敵なので、目にも楽しい。
本作は家族の物語。
柱になるのはハンナ、ホリー、リーの性格も価値観も違う三姉妹の生きざま。
姉妹とはいえ、家族とはいえ、夫婦とはいえ、共感したり、慰め合ったり、愛し合ったりしても、結局、考えていることがまったく一致するということはないのだな…と改めて思った。一瞬交わることはあっても、基本的には違う。
いくら“わたしたち心が通い合ってるんだいッ!”と言っても、所詮違う人間。それぞれの頭の中、心の中は違うのだ。見つめ合っていても女は晩ご飯のことを考えていたり、男は次の週末のことを考えていたりする。
本作を観て、
そんなことを思った。
そんなシーンはないけどね。
ハンナとその姉妹の一年は色々あって危なっかしかったけれど、なんとか嵐は吹き荒れずに、悲惨なことにならずに、やり過ごした。
これが修羅場になったり、傷付いたり、誰かを傷付けたりする場合があるのとは、何が違うのだろうね。分岐点はどこなのだろうね。
それぞれが賢い選択をしたのかな。
単に運が良かったのかな。
人生って不思議。
ウディ・アレンってちょびっと気持ち悪いけど、おもしろい作品作るね。もうちょっと掘ってみるか。