根から毒を分泌して周囲の木々を枯らしてしまう木「カリスマ」を、それぞれの思惑で執着し奪い合っている人々。彼らの起こす行動の動機は全く見えてこない。何の為にそうするのか。そもそも何をしているのか。それ以前に彼らが何者なのか。何もかも意味不明であり、怖いんだか可笑しいんだかよく分からないシーンの連続にヘンテコな気分へと誘い込まれていく。意味深長な「世界の法則を回復せよ」に無理やり意味付けしようとするならば、かつて水場を争った人猿に戻れと言うことだろうか。「カリスマ」がだんだん「モノリス」のようにも思えてくる。分からな過ぎて却って爽快なくらい。