バルタザールどこへ行くに投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

「バルタザールどこへ行く」に投稿された感想・評価

5.0

長編作品を13本撮ったロベール・ブレッソンが、原作をドストエフスキーに求めた3本のうちの1つ。成熟期の恋愛小説『白痴』をベースとしており、『白痴』の基本ラインは、主人公ムイシュキン公爵とロゴージンの…

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ロバが産まれ、死ぬまでを描いたブレッソン作品。優しさ、過酷、搾取など、人生の縮図をロバに託し、描いている。スコリモフスキー「EO/イーオー」は、本作から着想を得た(はっきり言って、リメイク)作品。
なんかブレッソンの映画、毎回時空間にやられて、全く話追えてないんだけど。

手のクロースアップが多用される。顔と切り離すことで人のエゴ(欲)しか残さないようなショットが見事に思えた。それはとりわけ最初のショットから最高だった。

ドアの開閉や水のイメージから繋ぐのも、他のさ…

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gakyna
4.2

冒頭、ロバと想いを通じさせる少女にオシラサマを起想しましたが、そんな超常的な力も働くべくもなく、ただただ悪い方に転がる現実に抗えもせずロバの瞳は観ていた。
キリスト教と神道、というか単一神教と多神教…

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ニシ
5.0

マリーが家族とバルタザールの処遇をどうするかをやり取りした次のカットで男がバルタザールを使いパンの配達をしているというテキストでストーリーを物語るド級の省略があり、ドアを閉める手元の寄りとラジオのス…

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「シャンゼリゼ大通りで私のすれ違う通行人たちは、私には何か、機械仕掛けで前進してくる大理石の彫像みたいな感じがする。しかし、彼らの眼が私の眼と出会うやいなや、私を見つめながら歩いてくるこれらの人形た…

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煙
4.5

このレビューはネタバレを含みます

冒頭、子ロバの黒っぽい胴体に伸びる細い腕。そこから手の表情に気が向くが手の映画ではない。足元を映すショット目立つが人間の足の映画でもない。感情を排した演者。ずぶ濡れのアンヌ・ヴィアゼムスキーの服を乾…

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人間
4.1

 初めてのロベール・ブレッソン。悲壮感漂うのに崇高で美しいと感じるのは何故だろう。フランス映画を観ているというより、フランス文学をみている感覚。バルタザールのつぶらな瞳が感情移入させるが、バルタザー…

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ロベール・ブレッソン監督『バルタザールどこへ行く』(1964)

国立映画アーカイブ
長瀬記念ホール OZUにて鑑賞。
(第46回ぴあフィルムフェスティバル 2024)

服従から解き放たれてもなお…

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