またまたカウリスマキの、摩訶不思議な世界へ誘われた。
死亡宣告された男が動き出す。
ゾンビか?
記憶をなくした名もない男。
暴漢に襲われ身ぐるみ剥がされ、記憶まで失った。
以外にも(?)良い人たちに出会うが、彼らも最低限の生活をしている。それでも悲壮感は全くない、むしろ幸せそうだ。
男は住む場所や衣服や食料を手に入れる。
男自身も至って楽観的。
皆、煩悩を捨てた様な生活をしている。
日本人も見習うべきだな。
救世軍の女性イルマとの出会いで、見た目も気持ちも変わっていく。
2人のぎこちない会話が、クスッと笑うほどでは無いけど、どことなくユーモアが漂う。
カウリスマキの映画ばかり見ていると、フィンランド人は、ほんとにシャイで無口で無表情で楽天的なのかな?と考えてしまう。
そして、カウリスマキはかなりの日本贔屓なんだろなと今作でも感じた。
穏やかで優しく、可愛らしい犬の名が「ハンニバル」
思わず口角が上がってしまった。