~氷の悪役に花の誘惑、ポップに振り切ったバットマン~
バットマンシリーズランキング最下位の問題児。
「バットマン&ロビン」は、ジョエル・シュマッカー監督によるシリーズ第4作目であり、ジョージ・クルーニーがバットマンを、アーノルド・シュワルツェネッガーがMr.フリーズを演じる。ポイズン・アイビー役のユマ・サーマンも加わり、ヴィランたちの存在感が際立つ一方、作品全体はカラフルでポップな雰囲気へと大きく舵を切った。
しかし、その派手なデザインやギャグ路線が裏目に出たのか、シリーズのダークな世界観を期待するファンには賛否が分かれる結果に。クルーニーのバットマンは軽妙でスタイリッシュではあるものの、バットスーツの装飾や冗談めいたやりとりなど、全体にコミック要素が強すぎるきらいがある。それでも、シュワルツェネッガー演じるMr.フリーズの冷たい(スベっている)ジョークや、アイビーの妖艶な魅力は一見の価値ありだ。