ひでやん

死霊のはらわたのひでやんのレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(1981年製作の映画)
3.7
縦横無尽のカメラワーク。

邦題エグい。死霊って…そんで、はらわたって…おぞましいタイトルだ。サム・ライミ監督が低予算で撮った血みどろブッシャーのスプラッター映画。まず冒頭の死霊視点が怖い。森の中で蠢き、ジグザグに高速移動するカメラワークにゾクリとする。若者たちの目となったり、死霊の目となったり、反転や回転、ローアングルなど、縦横無尽のカメラワークは見事。そして音。地下室に降りた時、ポタポタと滴り落ちる水の音や、恐怖心を煽る音がいい。

山小屋で過ごす5人の男女がひょんなことから悪霊を蘇らせてしまい、次々と取り憑かれていくストーリーはシンプル。チープでアナログ感があって、しつこいくらいのグロ描写。悪霊の声に呼び寄せられて、大勢より独り、室内より外へ、明るい場所より暗い場所へ、自ら死亡フラグを立てに行く。エロコワな樹の触手は笑ってしまった。

憑依された青白い顔と白目、そして奇声が強烈。あの笑い声は耳にこびりつく。死霊が溶けていくシーンの描写が印象的。液体とか内臓とか虫とか、ストップモーションの技法で溶けるキッショい描写が良かった。
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