ハレルヤ

エイリアン/ディレクターズ・カットのハレルヤのレビュー・感想・評価

4.3
宇宙貨物船のノストロモ号は地球へ帰還する途中、謎の救難信号を探知し、未知の惑星に降り立つ。そこで奇妙な卵から生物が飛び出し、乗員に襲いかかる。彼を救助して惑星から脱出するも、乗員から謎の異生物が姿を現す。巨大化するエイリアンと呼ばれる生命体と乗員たちの攻防を描いたSF映画。

もはや説明不要のSF映画の金字塔「エイリアン」。現在シリーズ最新作の「エイリアン:ロムルス」が公開。見に行く予定をしているので復習として再鑑賞しました。オリジナルはレビュー済ですがディレクターズカット版はまだレビューしてなかったので、こちらで改めて感想を。

これまで何度も見ているほど好きな作品ですがやはり面白い。それもリドリー・スコット監督の飽くなき探究心が完成度を高めていると再認識しましたね。

彼の音声解説を見ていると、1つ1つの場面への強い拘りが伺えます。アナログな手法でも工夫によって迫力あるシーンに見せたり、音楽の使い方やカメラの構図まで徹底的な計算の元で作り上げてこの高い評価に結びついているんだなと実感しました。

ラストのシャトルでのバトルも最初は製作サイドでは考えられてなかったらしく、監督のアイデアで追加されたエピソードも大きい。スタッフが「そこまでしなくても良いんじゃない?」と言っても、リドリーはそこまでのしつこさは必要と拘って、最後の最後まで緊張感が抜けない面白さがあった話は印象的でしたね。

映画開始から45分経つまでトラブルは起こらない流れも焦らし効果が出ていましたし、いざエイリアンが現れてからも、そこまでガッツリ襲うところを見せず、大体音だけで見せる演出力も素晴らしい。

奴は何者なのか。どこから襲ってくるのか。倒せるのか。未知の生命体との対峙で乗員たちの先が読めない恐怖。それが直接伝わってくるような雰囲気作りが本当に秀逸。

オリジナルとディレクターズカット版の違いは、大雑把に言うとオリジナルはテンポ重視。ディレクターズカットは作品の背景に深みを与えている印象。どちらも良い仕上がりです。

この1作目と2作目の間の話にあたる最新作。評価も良く、この1作目を踏襲しているところもあるらしいので見に行くのが楽しみです。
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