粗大

アキラ AKIRAの粗大のネタバレレビュー・内容・結末

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分の癖がまだ固まりきっていない頃に見ていたら、生涯ベストになったかも知れない一作
そういう意味で惜しい
何度も観ることで味が出そう、次に観る機会があればベストリストに入るかもしれない

この時代と思えないほどアニメーションのクオリティが高すぎる
夜の闇にたなびくテールランプに始まり光の表現が上手く斬新
声優がこの当時の人の声のリアリティがある、良い意味でアニメっぽくない

独自の構想、音楽、デザイン性などはズバ抜けているが、独自性の方向性としてあまり個人的には刺さることはない
物語としても面白いけど、分からない状態がしばらくテンポ感もややゆっくりに進むのでその部分や、超能力が割とガッツリ絡んでくることが世界観に求めているものとは違うという点から
近未来メインかと思ったら意外と超能力メインだった

レーザー銃と改造バイクに乗った金田と完全に覚醒した鉄雄の対峙、この作品で恐らく最も有名なシーンはやはりめちゃくちゃアガった、2人の背景等も知れたことで

鉄雄の肉塊成長のシーンなども、生物的な肉とサイバネティックスな機械繊維の融合と膨張が革新的かつ芸術的な気持ち悪さを生み出していて、感嘆した

最後の全てが消え去り、鉄雄の声で終わるシーン、金田達も去っていくシーンは何とも言えない切なさと郷愁を感じ、しばし放心した

シーンの切り取りとか事前印象と違い結構友情描写も多い

丁度、80年代の不良文化と近未来感(そこまで進んでもいないが)がストライク

大佐がわりと好きだった
粗大

粗大