【我が身は枯れても愛は消えない】
ミシェル・ゴンドリー監督×ジム・キャリー×ケイト・ウィンスレット共演のロマンス・ファンタジー作品
〈あらすじ〉
バレンタインデーを控えたある日、ジョエルは奇妙な連絡を受ける。それは、ケンカ別れした恋人クレメンタインが、自分に関する記憶をすべて消したというものだった。復縁を望んでいた彼は落ち込むも、やがて自身もその施術を受けることを決める…。
〈所感〉
名作ロマンスであることは他の方のレビュー等から嗅ぎ取っていたが、まさかここまでファンタジー要素強めというのは意外だった。どんなに愛の記憶を抹消しても、そこの空白を埋められるのはやはり恋人との思い出でしかないのだろう。ジョエルの中にはクレメンタインだけの領域が、クレメンタインの中にはジョエルだけの領域があって、記憶のエアポケットみたいなところに思い出が蓄積され続けている。確かに忘却は前進なのかもしれないが、実際は忘却ができないからこそ人間はトライアンドエラーを繰り返し成長していくものだろう。ケイト・ウィンスレットの髪色、振り回しっぷりが良かった。冬のこの時期に見るのにピッタリな名作でこんな忘れられない恋愛してぇなぁと思うばかりである。
ただ、記憶が題材とあって過去や現在の時系列がごちゃ混ぜになってちょっとわかりにくいと感じてしまった。