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トガニ 幼き瞳の告発のBOBのレビュー・感想・評価

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)
3.9
韓国の聴覚障害者学校で実際に起きた性的虐待事件を基にしたドラマ。

覚悟はしていたが、それ以上に衝撃的な作品だった。観客を含め、韓国映画の力を感じる。この作品がきっかけとなり、トガニ法が制定されたそうだ。

シリアスとエンタメのバランスが絶妙。児童性的虐待という重い題材を扱いつつも、"映画"としてしっかり面白かった。

霧、双子、音、鏡、トンネル、ドアなど
の演出やカメラワークが見事。また、虐待シーンはリアルすぎて見るのが辛かった。個人的にはやりすぎに思える演出もいくつかあったが、観客の心に強く訴えかけるためには必要だったのかなとも思う。

演技も皆良かった。特に、子役3人の演技が神がかっている。校長がトイレで覗き込むシーンの気持ち悪さったらない。コン・ユさんとチョン・ユミさんは共演が多い印象。

📝前官礼遇・・・日本の天下りに近い。韓国では主に裁判官や検事を辞めて転身した弁護士に対して、なるべく裁判で勝たせるようにする悪習を指す。「有銭無罪 無銭有罪」の社会的風潮を助長する。

290
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