チャールズ・ブロンソン、三船敏郎、アラン・ドロンの三大スターが共演した西部劇。
ウルスラ・アンドレスが娼婦役のヒロインを務める。

1870 年、帝の遣いとして日米修好のために訪米した坂口備前守は、黒田重兵衛（三船敏郎）らを引き連れて、合衆国大統領に面会するために大陸横断鉄道に乗っていた。
ところが、列車が強盗団に襲われ、帝から預かった大統領への献上品である宝刀を奪われてしまう。
黒田は、仲間に裏切られた強盗のリンク（チャールズ・ブロンソン）とともに、宝刀を取り戻すために強盗団のあとを追う。
宝刀奪還のタイムリミットは７日間。
黒田は宝刀を取り戻すことが出来るのか？　

サムライとガンマンのコンビによるロードムービーで、チャールズ・ブロンソンと三船敏郎が馬で荒野を追走します。
当初は対立していたリンクと黒田が次第に信頼関係を築いていきます。
クライマックスはサトウキビ畑でのコマンチェとの決闘です。
日・欧・米の豪華三大スターの夢の共演が楽しめます。
「これで安心して死ねる」　　

2022.6　地上波・テレ東で鑑賞（午後ロード・吹替：平田勝茂 訳）
2021.3　BSテレ東で鑑賞（吹替）

• #大陸横断鉄道（サンフランシスコ・ワシントン間）
• #列車強盗
• #線路上の羊の群れ
• #全権大使
• #七日間の猶予（七つの結び目）
• #握り飯と漬物
• #コマンチェ
• #ホテルマキシムの娼婦
• #コマンチェと濡れ革の首輪
• #教会跡
• #サトウキビ畑
• #サンルーカス駅

うーん、男は黙って…。

時は1870年―。
日米修好の任務をおびた日本国大使のサムライ(三船)と２人のガンマン(ブロンソンとドロン)が、西部を舞台に宝刀をめぐって繰り広げる異色のウエスタン。

見どころは何と云っても日米仏の３大スタアの初顔合わせだが、とりわけ初登場シーンこそ滑稽だった三船演じるサムライ黒田が、観終わる頃には一番クールに見えるから不思議である。

当時の企画段階では、監督にテレンス・ヤング、エリア・カザン、サム・ペキンパーらが候補に挙がっていたという。
皆、個性派監督だけに誰が撮ってもそれぞれ違った作風となっていたはずで、映画ファンにとっては興味深い裏話だ。

さらに余談だが、一流映画俳優がテレビコマーシャルに出演する事など有り得ない海外で、日本からのコマーシャル依頼に抵抗を感じていたドロンが、尊敬する三船に「俺はサッポロ、ブロンソンはマンダムに出ている」とアドバイスされたため、即「ダーバン」のコマーシャルに出演したのは有名な話。

240 2020

少し遅れてしまったが、アランドロン氏、追悼の意を込めて。

アメリカを舞台にした西部劇なのに、フランスとイタリアとスペインの合作。
我らが日本代表の三船敏郎氏も出てるのに日本は製作には絡んでいない、のか。
なかなか面白い座組と背景の作品。

チャールズブロンソンとアランドロンと三船敏郎。
つまり代表的な出演作でいうと『荒野の七人』と『サムライ』と『七人の侍』。

それをわかってやってるのか、たまたまなのか、その3人が西部劇。
ちょっといちいち画面がハードボイルド、燻し銀過ぎる。
広大な荒野ですら彼らの気配を消しきれていない。

話は至ってシンプル。このメンツだからややこしくする必要もない。

アメリカに上陸してワシントンを目指す日米を繋ぐ大使的な三船敏郎。
汽車で向かうも途中の荒野で強盗に襲われ、献上するはずだった金品と宝刀を奪われる。

その強盗がチャールズブロンソンとアロンドロンだが、アランドロンがチャールズブロンソンを出し抜いて裏切る。

残されてしまって三船敏郎に拿捕されるチャールズブロンソンだが、今度はこの2人が結託する形でアランドロンを探しに行こうぜ、宝刀を奪え返そうぜ、という話。

最初の強盗のシーンから3人揃い踏みで豪華。

そして前半は2人で荒野を歩いたり馬に乗ったりしてウロウロしてるうちに、腹の探り合いや取っ組み合い、会話を通して少しだけ芽生える友情があったり。

男前のアランドロンを、渋くて豪胆な2人が追う。
ウェスタン姿のガンマン1人と紋付き袴の侍1人が馬に跨り、荒野をあれこれ立ち寄りながら旅をする。

色々知ってるチャールズブロンソンの方が常に一枚上手な状態が続き、三船敏郎もストレスが溜まりながらも彼に辿り着くならと渋々従いながらの道中。

このロケーションとメンバーの中に侍1人なので、見た目は少し浮いている。

キャラクター的にはもっと“キワモノ”っぽい扱いで、いわゆる“サムライ”“ニンジャ”“カラテ”みたいな飛び道具みたいなアクセント的に扱われるのかと思ったら。

そこは三船敏郎。どんな状況であれ、そこが日本ではなく異国のウェスタン情緒であれ、日本からやってきた1人の侍として、“武士道”を貫く姿。

この背景をバックにしても侍らしさを失わずに見た目も中身も“武士道”を貫ける男、やっぱり世界の三船は格が違う、としか言いようがない。

荒野でインディアンを相手に“暴れん坊将軍”並みの大立ち回り、カッコ良すぎる。
日本の国旗が見えそうなぐらい“大和魂”してる。

アメリカ特有の文化や風習、民族、思想、を乗り越えて悪に立ち向かい、奪われたモノを取り返すまで諦めない男らしさ。

そのナビゲーターが荒くれガンマンのチャールズブロンソンで、そのラスボスが二枚目過ぎるアランドロンなんて、、、この作品、とんでもないことが起きていた。

Filmarksのレビュー件数が思ったよりも少ない気がするけど、これは、これは、、、もっと、観られててもいいんじゃないか。

話の展開も、荒野を舞台にした壮大なスケールも、そして、このフロントの3人も。
画面から伝わってくるパワーや男気、想像以上に響いてきた。

この結末もこの3人のキャラクターを反映していて良かった。

ところで、『サムライ』も観れてないからこれを機に近いうちに観てみたい。

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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
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