モデルとなったヤクザが殺害された実録路線末期の作品。
ストーリー
福井の富安組組長・安浦と若頭・川田の間でトラブルが発生。安浦から相談を受けた弟分の万谷は、彼に大阪浅田組の金井を紹介する。そんな中、この機会を利用して、北陸を侵略する金井。そこで、川田は北陸を取り戻そうと立ち上がる。
主演 松方弘樹
監督 深作欣二
めちゃくちゃ面白い。
マジで面白い。
松方弘樹の豪快な演技を活かすための脚本力と激しい暴力の連続、観客を飽きさせないための演出力がマジで凄い。
映画公開後、主役のモデルとなったヤクザが殺される事件が発生。これを「映画の奈落 北陸代理戦争事件」と言うらしいが、この映画を観た後だと余計に北陸が怖くなりそうだ、
親と子の関係が拗れた所から物語が始まるのだが、これが喜劇並みに面白い。
特に会話劇なのだが、親のだらしなさゆえに己の取り分を主張する子との間を行き来する関西の陰。付け入る隙を与えたわけだが、それにしてもだらしなく頼りにならない親を見かねた子の反乱。
そして、関西から現る"最強"千葉真一。
この構図だけで既に面白いし、千葉真一曲者なんだけどスターのオーラ満々ってのがまた良い。
音楽も「仁義なき戦い」のそのままでテンションが上がる。どうやらスピンオフとして計画されていたそうな。
ぶっ飛びまくりなヤクザの世界、過剰で過激な暴力の連鎖、それでいて喜劇みたいにおかしいのがこの作品の魅力だと感じた。
