『バッファロー 66』がwowowで放送されていたので実ははじめましての鑑賞。
(劇場鑑賞ではないので採点はなし)
「当時自分はなぜこの作品を観なかったのか?」と思い返してみたら
ヴィンセント・ギャロ自体を好きになれなかったからかな。「出来損ないのデニス・ホッパー」って感じがして。
今回初めてTVモニターではあるが
じっくりと2回鑑賞してみたら
いやいや!すごく面白いじゃん!
劇伴も最高ではないっすか!
(キング・クリムゾンにイエスなんて♪)
これはもっと早く観るべきだったなぁ。。
日本でもこの作品の熱狂的なファンがいるようだが、自分は気に入ったベクトルが他の人とは違うような気がする。
昔からW杯と同様にNFLが好きで当時の91年スーパーボール「バッファロー・ビルズ×NYジャイアンツ」のキッカーが外す試合を実際にTVの録画放送で観ていたから。試合内容は全く覚えていないけど。
あの時代のバッファロー・ビルズはむちゃくちゃ強かったんだけど、最後までNFLチャンピオンになれなかった『ルーザー』。その「負け犬」さが主人公をはじめ「ホワイト・トラッシュ(白いゴミと形容される白人層)」の家族に象徴されていて非常に興味深い。
この作品でのギャロのヘナチョコ感がたまらなく良いんだよねぇ。
我慢していた小便をようやくするシーンで横にいる男に「大きいなぁ」と言われて激怒するギャロ。あれって逆の意味で本当は短小なんだよ。俺にはわかるぞww
だから最後の方の浴室〜のシーン(パンツさえ脱ごうとしない童貞)が繋がって面白い。その前のボーリングのシーンがセックスの暗喩になっている気がして、その対比がとても印象的であるし、ベッド上で胎児のような格好をするのも意図して撮られている感じ。顔を埋める先にはクリスティナ・リッチのおっぱい。
これはなかなか考えて作られているわ。
それから家族とのテーブルシーンなんて
小津安二郎のなんちゃってパクりじゃんw
(あとで調べたら大ファンなんだってね)
2回目観た時に気がついたが、バッファローの実家に停車した時に映る車のナンバーが「P65 OZU」だったのには笑った。
地元でリバイバルされることがあれば
是非とも観に行こうっと。
その前にデニーズへ♪