ちいさな泥棒

この庭に死すのちいさな泥棒のレビュー・感想・評価

この庭に死す(1956年製作の映画)
3.3
『アンダルシアの犬』をチラッと観たことがあるくらいで(DVD届くの楽しみにしてたのに壊れてたので返品作業などなどしたら観たいテンションが下がってしまったため)ほぼ初ブニュエル。104分だけど40分くらいギュッと絞ってジャングルメインにしたほうがよかった気がするほどの間延び感。後半特に活きてくる感じもなくそうでしょうねって感じだったので…。

毎回見かけるたびイライラしてしまうこの時代あるあるのすぐに手をあげるけど結局「あんたはイイ男ね」と慕われるやつをやってる。サバイバルではかなり頼りにはなるがなぜ慕われるのかわからないすぐ手をあげるロクでもない男シャークとゴリラみたいな女。森泉似のろうあ者の娘も可哀想だったしそりゃおじいちゃん、皆殺しにもしたくなるもんです。

自分がこんな女を選んでなけりゃなって気持ちがスパークしたのか、ダイヤも捨てていたし彼にはもう希望も何もなくて気が触れちゃったんだろうね。神父は結局宝石を横取りして独り占めしようとしたのかな?宝石の前では結局聖職者であろうがなんだろうが人はそうなっちゃうってことなのかな。

アリが出てきたのは芸術家ブニュエルっぽいなって思いました(他をよく知らないけど芸術家とかアーティスティックな人ってアリ好きだよなと思って)おもしろいかおもしろくないかで言うと、おもしろくなかったです。ダリの伝記映画とかで観る限りもっとアーティスティックで風刺をきかせて尖ってそうなイメージがあったけど、こんな作品を撮ってるのは意外。

たぶんこれはだいぶイレギュラーな角度からの入門なんだろうなって気が観ながらフツフツとしていたので初期作品をちょっとずつ観ていきたい。