ロンドンで暮らす独身のフランス人アンリ。ある日突然長年勤めた職場から解雇を告げられ、失意から自殺を図るも死にきれず、自分の殺害を殺し屋に依頼する。ところがマーガレットという女性と知り合い、恋に落ちた事で生きる希望を見つけ出す物語。
フィンランドの名匠アキ・カウリスマキ監督作。自分の人生に失望し、死を選ぼうとするも思いがけない人との出会いから生きていこうとする。でも自分自身で仕向けた殺し屋の手が迫ってきてどうする？という話。リズムが良くて80分間があっという間。
彼の他の作品と同様、大掛かりな仕掛けは無くて緩い雰囲気ながらも芯の強さを感じさせてくれる一作。自分の殺しの依頼を取り消そうとしたら、アジトのビル丸ごと無くなっていたり等、ところどころ挟むシュールな笑いも良いアクセント。
基本的に台詞も少なめ。静かだけど面白い作風。アキ・カウリスマキ監督の持ち味が発揮された一作だと思います。
