めしいらず

カラー・ミー・ブラッド・レッドのめしいらずのレビュー・感想・評価

3.1
「血の祝祭日」に続いてハーシェル・ゴードン・ルイス作品二つ目を。絵の具の赤に納得できないでいたスランプ中の画家が、偶然に画布に付着した血に啓示を受け、恋人を殺した血で描いた絵によって評価を得、新しい絵を描く度にまた別の犠牲者を探し始めるが…。芸術家という生き物の生態に迫り、その狂気に肉薄するストーリーは、芥川の「地獄変」を彷彿とさせてとても面白い。作品の完成度にすっかり満足して全く売ろうとしなくなるのも、芸術家にとってはよく理解できる心境であるだろう。ただ「血の祝祭日」のような美しい画面はなく、スプラッタ度もかなり減っている。
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