ALBAのOdyssey

アウトローのALBAのOdysseyのレビュー・感想・評価

アウトロー(2012年製作の映画)
3.7
~無骨な流浪の元軍人、陰謀を暴く一匹狼の捜査~

「アウトロー」(原題:Jack Reacher)は、イギリスの作家リー・チャイルドの小説を原作としたサスペンス・アクションである。トム・クルーズが、正体不明の流れ者でありながら、元陸軍のエリート捜査官ジャック・リーチャーを演じる。町外れでの狙撃事件を発端に、リーチャーは自らの推理と行動力で真相に迫るが、背後には大きな闇がうごめいている。

派手な演出よりも、的確で手堅いアクションと緻密な捜査過程が作品の特色。リーチャーの鋭い洞察力と無駄のない身のこなしが、ヒーローとはまた違う“アウトロー”感を醸し出す。トム・クルーズ特有の華やかさと、乾いた雰囲気のクライムサスペンスが合わさり、骨太なエンターテインメントに仕上がっている。

おすすめのシーンは、接近戦でリーチャーが圧倒的な強さを見せつける瞬間。彼の冷静沈着な態度と、立ち居振る舞いが、そのままキャラクターの深みを示している。ド派手さは薄いが、武骨な魅力を堪能できる作品だ。