さみわん

HK 変態仮面のさみわんのレビュー・感想・評価

HK 変態仮面(2013年製作の映画)
4.0
カル=エルは自身が地球人でないという疎外感を抱えている。ブルースウェインはその強靭な鎧と仮面の下に幼き日に両親を殺された孤独を隠している。ピーターパーカーはその授けられた力に伴う責任の重さを感じている。彼等の強さに私達は憧れる。そして同じ位、その陰で苦悩する姿に心を揺さぶられるのだ。

ここにまた、己の宿命に苦悩しながらも、悪に向かい立ちあがろうとする者がいる。人は彼を奇異の目で見るかもしれない。ただ、彼のマスク…いやパンティーの奥の瞳には、熱く正義が…愛が燃えている。心に愛が無ければ、スーパーヒーローじゃ無いのだ。そのおいなりさんを見届けよ。

本当に馬鹿らしい作品なんですが、馬鹿馬鹿しい!というのは観た上で言って欲しい作品。観てもいないのに否定するのはフェアじゃ無い。観た上でクスリともしなかった者だけがその言葉をかけて良い。そのくらい作っている側、演じている側は真剣そのもので、その熱量には圧倒される。主演の鈴木亮平さんは本作の熱演が冴羽獠の演技に繋がったと公言している。そして他の俳優陣、とりわけ本作の安田顕さん以上の役者魂を、私は見た事がないかもしれない。その位変態に成り下がっている。

あんな熱演を見せられたら、こっちも認めざるを得ないよね。悔しいけど…脱帽…いやクロス・アウッ‼︎さ…。
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