【転校生】
この「インサイドヘッド」を10年近く前に劇場で観た時に考えたことを思い出していた。
小学校の低学年の時、夜寝ていたところ、母親にどうしたの?と起こされたことがあった。
夢を見て寝ながら泣いていたのだ。
僕はほとんど夢を覚えていない方で、だから、この夢については何十年経っても忘れていない。
笑われるかもしれないが、夢の中で両親に転校しなくてはいけないと言われて、その時通っていた学校を変わりたくなくてボロボロ泣いていたのだ。寝ながら現実でも。
何か転校する機会などあったわけじゃないので、どこかで読んだ本の記憶が残っていたのかもしれない。
それ以来、僕は転校生にとても優しく親切に接するようになった。
夢であんなに辛いのだから、本当に転校するのはもっと辛いんだろうと考えたのだ。
そんなこともあって、今でもその時の転校生たちと仲良くしている。実はジモティーたちよりも仲良しかもしれない。
社会人になった時にしょうもないサービスに契約してあげたり、東日本大震災の時には必要な物資を送ったり、今ではLINEでオリンピックのアップデートをしあったりしている。
子供の感情なんて複雑でよく分からないことだらけだけれども、悲しみは優しさに繋がったらするのだから、親は見守ってあげるようにした方が良いように思う。
「インサイドヘッド2」公開の前に観返したが、また、あの幼い頃泣きじゃくった夢を思い出してしまった。