FBI捜査官のケイトは、メキシコ麻薬カルテル壊滅を目的に掲げた国防省の特別部隊にスカウトされる。メキシコで想像を絶する陰惨な戦いの現場を目にした彼女は、作戦に同行する謎めいたコロンビア人・アレハンドロの思いも寄らぬ正体を知ることにってお話。
この映画のタイトルにもなっている、ボーダーラインとはアメリカのメキシコの境界線ではなく、善と悪の境界線って意味なんですね。
メキシコ麻薬カルテルの残虐非道な行為をみてたら綺麗ごとばかりではカルテルを壊滅する事は不可能だと思いました。カルテルだけではなく、腐敗した警官など周りは敵だらけの状況で作戦を遂行するのは容易ではないですね。
終始重苦しい雰囲気が漂う映画で息が詰まりそうでした。淡々と進行していく事でカルテルの支配下にある街の様子などがリアルに伝わってきた。理不尽なほど命が軽く、日々死の影に怯えながら暮らさなければならない、こんな街には住みたくないです。
エミリー・ブラント演じるケイトが主役と思ってたのに、なんか良いように利用されるだけの人になってたのは、ファンとしては残念。ただ善と悪の間で葛藤する姿は流石でした。なんか美味しいところ全部デル・トロにもっていかれた感じがする。こういう映画ってデル・トロの存在感が際立ちますね。
メキシコに旅行するのは控えようって思ってしまうぐらいの衝撃でした。