【才能】
※2015年アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞最優秀賞
映画「Back To Black」を観て、エイミー・ワインハウスの歌声や音楽に興味を持った人には是非観てもらいたいし、可能だったら予習のために観ても良いかもしれないと思う。
それぞれ、ドキュメンタリーと、事実に基づいた物語という異なる視点で描かれている点は、好き好きはあっても興味深いところはあるはずだ。
この映画「AＭY」は、”意図せず”秀逸なドキュメンタリー作品になっているのだと思う。
「Back To Black」公開にあたり久しぶりに観たけれども、やはり切ない気持ちになる。
神はなぜこれほどの声を彼女に与え、これほど短い間で彼女の人生を奪ってしまったのか。
彼女の死で「27クラブ」にまたメンバーが増えたなんて書くメディアが当時もあったけれども、ニルヴァーナのカート・コバーンの死では気にもしなかったのに、エイミーの死ではなんて不謹慎なことを言うのだろうと考えたことも思い出した。
この映画「AMY」は、こんなドキュメンタリーの材料になるだろうという意図などなしに友人がパーソナルに撮り溜めたビデオ映像や、彼女の友人や親族などのインタービューを絡めながら綴られるが、呆気なさに戸惑うばかりだ。
金に取り憑かれたような人々、パパラッチ、ゴシップメディア。
エイミーが尊敬してやまないトニー・ベネットが、「紛れもない才能だ。生き急ぐなと伝えたかった。人生には学ぶことが沢山ある。もし長生きすれば」と話していた。
もし、ご興味があれば、映画でも共演の録音録画の場面が映し出されるが、YouTubeでTony Bennet Amy Winehouseで検索してみて下さい。3分強の映像だけれども心が揺さぶられる。
https://youtu.be/_OFMkCeP6ok
