記録用
ヨルゴス・ランティモス監督作品。
独身者は捕らえら45日以内にパートナーを見つけないと動物に変えられてしまうディストピアコメディ。
近未来なのかわからないが独身の男女が施設に集められパートナーを見つけられないと自身の希望した動物へと変えられてしまう。
大概の人は犬を選ぶそうだが私も犬が好きなので犬を選びたい。
主人公は「ロブスター」を選んだがその理由が100年間と長い寿命と最後まで生殖行為ができるからだそうだ。
これもギャグだとは思うがこのロブスターで思い出されるのが「地獄の黙示録」や「イット・フォローズ」などでも引用されるT・Sエリオットの「プルーフロックの恋歌」だろう。
中年男性の悲哀に満ちた優柔不断な恋心を書いた詩であるがその一節にカニになって海の底にいたいというような内容があるにだがそこにインスピレーションを受けたのだろうか。
物語には中盤レア・セドゥ率いる独身たちを集めた集団が森で生活しているのだがそこでは男女の性愛に近しい行為は一切禁じられ侵した者は酷い罰を受ける。
国に人権を無視されるようにパートナー探しをさせらるか森で悶々と暮らすかの二択のようなギャグの世界なのだが
ギリシャは欧州の中でも以前から特に少子化が進んでいて社会問題となっている。
貧困率の上昇、価値観の変化などから政府は2024年9月に異次元の少子化対策として育児給付金や減税を行なった。
そんなギリシャだが今年の合計特殊出生率は1・41で211位。
日本とはいうと1・40で212位と仲良くならんでまさかギリシャより低いとは。
そろそろ日本国民もなりたい動物を考えなくはいけない頃だろうか、、、。